学ぶ機会をつくりたい
福祉教育
「福祉」は、障害のある人、高齢者、生活に困っている人など、特別な誰かのものではありません。私たち一人ひとりの暮らしの中にある身近なものです。
福祉教育は、子どもたちの健全な育成を進めるとともに、地域住民の学びを通じて地域福祉の推進を図る、地域に暮らす全世代を対象とした取組です。
福祉教育とは、「(ふ)だんの(く)らしの(し)あわせ」の実現に向けてみんなで考え、学ぶことです。最近は、身の回りの人々や地域との関わりのなかから「ふだんのくらし」のなかにどのような福祉的課題があるかを自ら学び、課題を解決する方法を考え、解決のために行動する力を養うことで、ともに生きる力を育むことを目的としています。
高知市社協では、地域福祉教育を通して「ふくし」を「他人ごと」ではなく、「自分ごと」として身近に感じてもらうことを目的に、地域住民の方(ほおっちょけん学習サポーター等)と協働し、「ほおっちょけん学習」に取り組んでいます。
福祉の心の育む“ほおっちょけん学習”
「困った人がいたらほおっちょけん」の想いを伝える「ほおっちょけん学習」を、民生委員・児童委員や福祉委員等の地域住民にも協力をいただきながら、保育園や幼稚園、小学校(学童含む)、中学校等で開催しています。
子どもたちからは、「おじいちゃん、おばあちゃんに対しては、大きい声でゆっくり話をしてあげたい」「ペットボトルの蓋を開けにくそうにしていたら手伝ってあげたい」などの声があり、子どもたちの中にも「ほおっちょけん」の想いが芽生えることを支援しています。
高等学校における福祉学習
高知市内のある高校では、“ほおっちょけん学習”を更に進化させ、授業の中で、生活支援相談センター相談員による「家計改善ワークショップ」や、ボランティアセンター職員による「災害ボランティア活動グループワーク」等を実施したり、高齢者支援センター等専門職や民生委員・児童委員からの講話や活動紹介、地域住民との交流ミニデイ等を行い、福祉の担い手の発掘育成、学校と地域の連携強化につなげています。
ほおっちょけん学習サポーターの養成
ほおっちょけん学習に参加している地域住民に、養成講座を受講していただき、ほおっちょけん学習サポーターとして活動していただいています。ほおっちょけん学習サポーターは、「先生」の立場ではなく、同じ地域の一員として幼稚園・保育園、学校などで行う「ほおっちょけん学習」へ参画し、世代間における福祉の気持ちを一緒に考える活動を行っています。
また、フォローアップ研修の開催を通じて、ほおっちょけん学習のねらい等について学び、他地区でのほおっちょけん学習の実施内容の共有や自分たちの活動の振り返り、これからの工夫等について検討を行うことで、地域展開に向けた人材の養成を進めています。
企業版ほおっちょけん学習
地域共生社会の実現のためには、企業も含め地域の力を結集した取組が必要とされることから、民間企業に対して「企業版ほおっちょけん学習」を実施しています。「人材・スキル・物資など会社の資源を地域のために活用できないか?」「本業に支障がなく、長く続けられる地域貢献の方法は?」といった企業の疑問に対するヒントを紹介するとともに、それぞれの企業の現状に沿った地域・社会貢献の取組を一緒に考えています。
お問い合わせ先
地域協働課
TEL.088-823-9570FAX.088-856-5549